黒猫の隠れ家

日常をつぶやきます。
また、漫画やアニメの感想をつぶやきます。
たまに小説を載せます。

彼等1

 私のそばにはいつも”彼等”がそばに居た。 
 ご飯を食べているとき、歯を磨くとき、授業を受けているとき、お風呂に入っているとき。 
 ”彼等”はいつでもそばに居て、私に話しかけた。


  昔は”彼等”と一緒に遊び、話をした。 
 当然のように、遊び、話をしていた。
  しかし、ある日知った。 
 ”彼等”は他の人の目には写らないことを。


  母や父は私がずっと一人遊びをしていると思っていたらしいが、小学校3年にもなって治らないことを心配したらしい。
  私は病院へ連れて行かれた。


 –––〇〇ちゃん、こんにちは
 –––こんにちは 笑顔が穏やかな初老の先生だった。
 –––私は、ここの医者の△△です。よろしくね 
 –––お医者さん? 


 私は何故お医者さんが目の前にいるのか分からなかった。 
 いつもお医者さんの所に行くのは、とても具合が悪かったときだったから、元気な時にお医者さんが居るのを不思議に思ったし、怖かった。


 –––〇〇は元気だよ、お医者さん違うよ


 私は当時自分のことを名前で呼んでいた。


 –––あってるよ、〇〇ちゃんに会いにきたんだ 
 –––〇〇に会いにきたの?なんで? 
 –––〇〇ちゃんにはお友達がたくさんいるってきいてね。いまもいるのかな? 


 私はその時とても不思議に思った。 
 その場所に私のお友達は居なかったからだ。


 –––〇〇のお友達は学校で会うんだよ。いるわけないよ。 


 そう答えたとき、お医者さんと隣に居た母が目を合わせたことを今でも覚えている。 
 母がほっと息をついたことも。


 –––昨日の晩ご飯は何を食べたの? 


 お医者さんは話を変えた。
 私は昨日の晩ご飯を一生懸命思い出した。 


 –––えーと、お味噌汁と、ご飯と……あとお魚食べたかな?


 私は母と確認しながら昨日のメニューを挙げた。


 –––誰と食べたの?
 –––お母さんとお父さんとお兄ちゃんと食べたよ 


 父の仕事が遅くなる日は別に食べるが、その前日は早く帰ってきた。


 –––楽しかったかな? 


 そう聞かれて、私は昨日のご飯のときにとても怒ったことを思い出した。 


 –––楽しかったけど、おこっちゃった
 –––なんで怒ったの? 
 –––お味噌汁のつみれ、好きなのに食べられて


  そうだ、その時お味噌汁のつみれは3つ入っていた。
 しかしキッチンにいる”奴”につみれを食べられたんだ。
 そして怒った。 


 –––誰に食べられたの?


 そう聞かれて私はとても困ったことを覚えている。
 その時、私は”彼等”を表す言葉を知らなかった。 
 ”彼等”はいつもそこらへんに居ただけだった。
 表す方法が分からない私は、考え込んだ。


高速道路

明日から仕事だと思うと、今日という日が浸食されるみたい。


やっぱり休日って特別。
仕事は好きだけど、良いことばかりではないから。
休日に友達とあったり、家族と話したり
こんな時間が好きだなぁ。


明日から仕事だけど、気負わずやりたいね。